Inrerview File#01

The top share of the nation's top share in Yukou production. A quiet mountain blessed with pure water I visited a couple of citrus farmers who brought up Yuko,Yuz, and I asked them to talk.

"幻の柑橘をヒットさせたい"
柑橘農家 山部倍生さん
Citrus farmer

ゆこうを育てる

ユコウの生産で全国トップシェアの上勝町。清らかな水に恵まれた静かな山あいで ユズ、ユコウを育てる柑橘農家のご夫妻を訪ね、お話をうかがった。

持続可能な栽培のために

山部さんは、ユコウ栽培農家であり、JA東とくしま上勝支所の香酸柑橘部会長も務めている。

訪問すると、さっそくユコウ畑に案内いただいた。ユコウ畑の木々の根元に撒かれた肥料は、搾汁後の柑橘の皮をモミガラと混ぜ合わせ、1年かけて完熟させた堆肥とのこと。

持続可能な栽培のための工夫だ。

一年じゅう日々の食卓を彩る柑橘

上勝町にユコウが根付いてから、少なくとも140年以上が経過していると言われている。現在70歳の山部さんも、「私が小さい頃から家にユコウの木があった」という。

昭和56年の大寒波で生産量が激減したユコウだが、上勝町の家庭には今もユコウの木が植えられていて、その果汁は一升瓶で保存され一年じゅう日々の食卓を彩っている。

「ユコウはユズなどと違って棘がなく収穫しやすいし、傾斜地や水田の転作地など比較的適地を選ばない作りやすい果樹です。果汁も多く、酸味と糖のバランスもいい。今後は知る人ぞ知る存在であるユコウを、いかに広く普及させるかが課題です」(山部さん)

次の世代につなげる

「徳島大学の堤先生を中心に、ユコウを栄養学的な見地から研究していただき、その機能性などが明らかになりました。このことを全面に出して情報発信し、ユコウの知名度を飛躍的に高めていきたい」と山部さんは期待を寄せている。

次の世代に栽培をつなげていくためには、ユコウの販売価格の向上が欠かせない。

「ユコウの価値が再評価され販売価格が向上し、栽培農家の所得が相当向上しないことにはユコウの栽培は途絶えてしまうでしょう」と山部さんの危機感は強い。

「幻の果実」yukouの未来

ユコウの生果は地元以外で出回ることがほとんどなく、主に搾汁されたものが流通することから、本来の姿を知っている人が少ない。そのため「幻の果実」と呼ぶ人もいる。

山部さんは4年ほど前から無核(タネなし)のユコウ栽培にも取り組んでいる。今は搾汁されて販売されることの多いユコウだが、香気や味は生果で絞ったばかりの果汁が最高。

今後は無核のきれいな実を作り、生果としても売っていきたいと準備を始めている

About KAMIKATSU
TOWN

ユコウのふるさと上勝町は人口 1545 人(2015 年国勢調査)の少子高齢化が進む四国で一番小さな町。この小さな町上勝町が全国から注目されるきっかけとなったのが「いろどり」である。日本料 理に添える葉っぱをおばあちゃんたちが出荷して、年商 2 億 6000 万円の産業に成長した。そ して、2020 年までに焼却埋立てごみゼロを目指すゼロ・ウェイスト政策にも取り組み、持続可能 な社会を目指す町としても注目を集めている。
(出典:『上勝町 SDGs 未来都市計画』平成 30 年7月 第一版 / 徳島県上勝町)

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