柚香(ゆこう)は香酸柑橘類の一種で、ユズとダイダイの自然交配種と推定されています。徳島県の山間部のみで栽培されており、生産量も少なく、八百屋やスーパーに並ぶこともほとんどないため、「幻の果実」と表現されることもあります。地元では古くから「香りユズ、酸味スダチ、味ユコウ」といわれ、そのまろやかさ、糖度の高さからすし酢やポン酢などに使われたり、土にうめて春先まで保存して酸味がぬけたころにみかんに代わるおやつとして子どもたちに親しまれていました。腐りにくいこと、果樹にはとげがなく、収穫しやすいことも特徴です。