阪東食品 阪東高英さん

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The owner of the BANDO Farm, Mr. Takahide Bando, has shipped Yuko, Yuzu and Sudachi grown without chemical fertilizers to about 20 countries including France and Germany as well as Japan.

海外進出を成功させた地域のパイオニア

阪東高英さん

株式会社阪東食品代表取締役

世界20カ国で販路開拓

上勝町の澄んだ水や空気のもとで大切に育てられた有機栽培のユコウ、ユズ、スダチ。

化学肥料不使用栽培のユコウ、ユズ、スダチを国内だけでなくフランスやドイツなど約20か国に出荷しているのは、阪東農園のオーナー、阪東高英さんだ。

上勝町から
世界へ

阪東さんは、2014年、生産農家として徳島県で初めてユズやユコウの海外輸出を成功させた地域のパイオニア。

現在も上勝町から世界に向けて、上質な香酸柑橘類を提供している。

海外への出荷高は農園全体の約３割

「取引がある主な国は、フランス、ドイツ、スペイン、シンガポール、オーストラリア、アメリカ、香港、中国などです。当初は国内向けに品質の良さを知ってもらうためのブランディングと考えて海外との取引を始めましたが、今は収益アップのための大事な販路になっています」。

現在、海外への出荷高は阪東農園全体の３割を占めているという。

海外での柚香の評判は上々

阪東さんの農園では、土づくり、栽培方法に検討を重ね、JAS法に基づく有機認証を受けている。

残留農薬など農産品に対するヨーロッパの厳しい基準はクリアしたものの、販路開拓でいちばん苦労したのは、取引先とのマッチング。１年以上の歳月がかかった。

ヨーロッパのシェフたちを魅了する味

「果汁をいちばん美味しく保てるようにビン詰めで出荷すること、冷蔵して流通させてくれること。この２点にこだわった結果、こだわりを理解してくれる現地のパートナーを探すのに時間が必要でした」

と阪東さんは振り返る。

繊細な酸味がお菓子にぴったり

ただ、いったん市場に出回るやフランス人のシェフからは「お菓子にとてもマッチする」と、ユコウの評判は上々だ。フランスでは、ユズの次に売れている。

「フランス在住のシェフによると、微妙な酸味をつけたいときにユコウが活躍するそうです。控えめな酸味が玄人ウケしているようです」。

HALALの認定を取得して営業活動を行う

精密機器やドイツ車のディーラーで営業をしていた阪東さんが、両親の農園を継いでから11年。

取引件数を大幅に増やし、売上げは３倍～３・５倍に大きく伸びた。現在はさらに海外への販路拡大を目指し、中東向けにHALAL（ハラル）※の認定を取得して営業活動を行っている。

１年間で６～13回ほど海外の展示会等に出展し、徳島の良質な香酸柑橘を世界に向けて紹介している。

※HALAL（ハラル）・・・イスラム法上で食べることが許されている食材や料理を指す

Profile

株式会社阪東食品代表取締役
阪東高英さん

ばんどう・たかひで／1968年生まれ、徳島県上勝町出身。大学卒業後、精密機器の営業、ドイツ輸入車のディーラーを経て2007年に阪東食品入社。生産と加工分野で徳島初の有機JAS認定を受けたユズ、ユコウ、スダチ、阿波晩茶を製造加工販売している。敷地内には搾汁したあとの皮などを堆肥化する設備もあり、土づくり→栽培→収穫→加工→堆肥化と循環の輪が一貫しているものづくりをしている。

株式会社阪東食品
徳島県勝浦郡上勝町大字生実字上野63-1
tel.0885-46-0822
http://bando-farm.com/